トップメッセージ

現状維持は退歩。
自分の志を常に高く持って
『喜びのタネをまこう』をモットーに、
社会やお客様からの期待に応えるよう
積極的に行動していきます。

株式会社ダスキン 代表取締役 社長執行役員 山村 輝治

ダスキンの価値創造

当社はフランチャイズ運営を行っており、売上のほとんどが加盟店によるものです。加盟店と本部は運命共同体であり、加盟店あってのフランチャイズ本部であり、車の両輪のようにどちらも欠くことのできない関係です。

今回のような未曾有の危機に対しては、従業員の健康と安全及び雇用確保が最も大切です。加盟店に対しても同様で、パートやアルバイト従業員の方々まで雇用をしっかり守っていただきたいという思いから、「新型コロナに対しての支援金」を加盟店とその従業員にお渡しさせていただきました。

株主の皆様に対しては、引き続き連結配当性向50%を目途に毎期の配当額を決定し、安定的な現金配当を継続してまいります。

当社は創業以来、「道と経済の合一」を経営の根幹に据えています。「道」は人に対する思いやりや優しさであり、感謝をする「心」。時代が変わっても社会に向き合う姿勢は変えてはならない不変のものです。一方「経済」については、時代とともに商品・サービス・事業の形態を変化させなければ、時代に取り残されます。「変えてはならないもの」と「変えなければならないもの」、この合一の実現を創業時から追求しています。

創業者・鈴木清一は「冷たい水拭き掃除から日本の主婦を解放したい」と考え、水を使わずしっかりホコリをとる「ホームダスキン」を誕生させました。その後も、お客様の生活がより豊かになることを願い「喜びのタネをまこう」をスローガンに、社会のお役に立てることを目指して、その時代に合った事業を展開し、商品・サービスを提供してきました。

お客様と直接お会いして、お困りごとを解決する商品・サービスを提供できること、居心地の良い店舗空間や接客を通じて心豊かな時間を提供できることが、ダスキンが持つ最大の強みです。当社の従業員だけでなく、加盟店もダスキンの経営理念に深く賛同し、自社の理念として掲げる運命共同体であることが、ダスキングループ及び加盟店・協力工場の大きな特長です。このように、経営理念で結ばれた本部と加盟店が「一枚岩」となってお客様の声に耳を傾け、新しい価値を提案していくことこそが、ダスキンの「CSV経営」の姿といえます。

コーポレート・ガバナンスの強化

2020年6月より社外取締役3名のうち2名が女性となりました。社外監査役の女性1名を含め、社外役員6名中3名の女性登用により、取締役会の多様性を確保しています。

女性幹部登用については、2020年4月に当社生え抜きの女性1名が執行役員になりました。今後も更に登用を増やしていきたいと考えています。その理由は、当社が扱っている家庭向け商品・サービスのお客様はほぼ女性であり、加盟店の家庭市場の責任者のほとんどは女性が務めているからです。また、ミスタードーナツを利用されるお客様や働くスタッフも大半が女性です。

2018年4月より執行役員制度を導入し、経営監督機能と業務執行機能を分離した結果、取締役会の意思決定、監督機能が強化されました。また、2020年3月期からサクセッションプラン(後継者育成計画)の運用を開始するとともに、次世代の幹部候補をプロジェクトチームに分け、直接実務的な能力を見て評価していきたいと考えています。非常に素晴らしい事業部長であっても、執行役員や取締役に相応しいかどうか見極めが難しいということがあるためです。大切なのは、社長の独断にならないことと、経営理念の共有、更に部下から見た上司の評価です。部下と同僚と上司からの360度評価を制度として導入していますが、特に部下からの評価が低い管理職がいる職場には、直接、職場環境を見聞きするようにしています。

取締役の選任に関しては、3年前からは、社外役員で構成される「取締役評価検討会」での意見をもとに、次年度の推薦者について検討しています。社外役員から厳しいアドバイスもされるようになり、その結果、取締役決定プロセスの透明性が高まっています。

社長としての志

私自身が心掛けているのは、「現状維持は退歩」です。自分の志を常に高く持っておかないと、モチベーションも下がってしまいます。また、当社の従業員には、失敗はない、失敗したことを経験できるのだから、普通のことをしなかったという「成功」だと言っています。

当社は「清掃・衛生用品のレンタル」「清掃や家事代行サービス」「ミスタードーナツ」といった事業やブランドで、お客様によく知られていますが、その陰でこれまで100ぐらいの新しい事業を撤収しています。“3勝97敗”の企業がダスキンであり、97敗したことが従業員の成長につながっていると確信しています。

2021年3月期の当社の年次モットーは「お客様との約束を守り、自ら積極的に行動し、喜びのタネをまこう」というもので、社会やお客様とのお約束をしっかり守った上で、期待に応えるよう積極的に行動していきたいと考えています。

ステークホルダーの皆様には、引き続き温かいご理解・ご支援をお願い申し上げます。

株式会社ダスキン
代表取締役 社長執行役員
山村 輝治