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TNFD提言に基づく情報開示

基本的な考え方

ダスキンは、「ダスキン環境ビジョン2050」に基づいて、生物多様性の保全と自然資本への配慮を経営に統合しています。TCFD開示と整合させつつ、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)の枠組みに基づき、自然資本への依存・影響・リスク・機会を特定・評価・管理を今後進めていきます。

ガバナンス

気候関連課題(TCFD)と共通したガバナンス体制を構築しており、取締役会及び取締役会の諮問機関であるサステナビリティ委員会は、自然資本や生物多様性に関連するリスク・機会を監督します。また、サステナビリティ推進体制を整備し、環境・調達・品質・IRなどの関連部門が協働し、TNFDの推奨するLEAPアプローチ(Locate, Evaluate, Assess, Prepare)に基づき課題特定と対応の検討を今後進めていきます。さらに、外部有識者等の助言を取り入れ、透明性と実効性を高めていきます。

戦略

当社の事業は、水や森林資源、農産物など自然資本に大きく依存しています。特に以下の領域を優先課題として位置づけています。

  • 水資源:レンタル商品の洗浄や工場での使用水に依存しています。そのため、取水量や排水品質の改善を継続しています。
  • 容器包装プラスチック資材:循環型社会の実現に向け、リサイクル・代替素材の活用を推進します。
  • 一次産品(パーム油・紙など):調達方針を強化し、森林破壊ゼロや認証材の利用拡大など今後検討を進めます。
重要テーマ 主なリスク・依存 主な対応・機会
水資源 洗浄・製造での取水・排水 水循環・再利用システムの導入、排水品質向上
容器包装プラスチック資材 包装・衛生用品での利用 削減・代替素材化、リサイクル推進
一次産品(パーム油・紙など) 森林転換・生態系影響 森林破壊ゼロ、認証材利用の検討

これらの活動を通じ、自然関連リスク(規制強化、水不足、原料調達難等)へのレジリエンスを高め、同時に新たな事業機会(環境配慮商品の提供、循環型商品・サービス拡充)を創出します。

リスクとインパクトの管理

  • 直接事業:工場や事業所ごとに水・排水や生態系影響を評価し、改善計画を実施します。
  • サプライチェーン:森林や農地に関連する原材料について、トレーサビリティの強化を進めていきます。
  • 回避・最小化・回復・代償の原則に基づき、自然資本への負荷低減を段階的に推進します。

指標と目標(KPI)

当社は気候関連目標(TCFD開示済み)に加え、生物多様性や自然資本に関する指標も導入しています。

指標 目標
温室効果ガス排出量 2030年までに2013年度比で46%削減
再生可能エネルギー比率 2030年までに50%へ引き上げ
プラスチック削減 化石資源由来プラスチック2020年度比25%排出抑制
水資源 取水量、排水水質、リサイクル水使用率向上など
森林資源 認証材使用比率、森林破壊ゼロの調達方針の検討など

ステークホルダーとの協働

生物多様性保全は一社だけでは実現できません。私たちは、地域社会、行政、NPO、サプライヤーと連携し、自然資本の保全に取り組みます。特に水資源や森林に関わる優先地域では、地域住民や関係者との対話を通じて持続可能な利用を実現していきます。

今後の取り組み

  • • サプライチェーンのトレーサビリティ強化
    原料の調達元や生産地域の把握を進め、サプライヤーとの協働による持続可能な調達を推進していきます。
  • • 外部評価機関との対話を通じた開示の高度化
    TNFDの推奨に沿い、場所性に基づいた透明性の高い情報開示を進めています。

これらの取り組みを通じて、自然と共生する企業としての責任を果たし、持続可能な未来に向けた企業価値の向上を目指します。