水資源の保全・有効活用

基本的な考え方

気候変動や森林破壊、新興国・途上国の人口増加や経済成長などに伴い、世界規模で水不足が深刻化しています。企業にとっても、水不足は事業継続に影響を及ぼしかねないリスクであり、水の使用量削減や再利用が重要な課題となっています。

日本においては、慢性的な水不足という事態には至っていませんが、水不足や水質汚濁などの水問題は、当社グループと決して無関係ではありません。

そのような課題認識のもと、ダスキンでは、水資源保全の基本理念として、「自然からお預かりしたものは、元の状態にして自然にお返しします」という言葉が創業当初から受け継がれています。今後も変わらず、水資源の有効活用や水質の保全活動に取り組んでいきます。

水使用量の低減目標

生産事業所毎の実績に基づいて、標準発生値(目標値)を毎期設定・管理しています。

生産事業所での取り組み

法令順守

ダスキンでは、生産事業所から排出する水については、水質汚濁法や下水道法における規制値の80%以下(重金属などの有害物質については70%以下)とすることを社内基準としています。

月2回、社内で自主検査を実施し、社内基準を超過した場合は工場から本社へデータが転送され、対応を検討する仕組みを構築しています。なお、2018年度の違反件数は0件でした。

水リスク

ダスキングループが事業を推進・継続するにあたり、十分な量の水資源がすべての生産事業所およびバリューチェーンにおいて利用可能であることが重要であると考えています。

水に関するリスクとしては、物理的リスク、規制リスク、評判リスク等が考えられ、世界的に関心が高まっています。

ダスキングループでは、生産事業所および開発研究所を対象とし、事業に影響をおよぼすと考えられるリスクについては、水不足、水質悪化、排水の水質/排水量の規制、水の効率的使用など、物理的・規制および評判リスクが要因となる事業への影響について把握に努め、その結果に基づき分析を進めています。

水リスク要因と主な影響

リスク要因 主な影響
水不足 水の供給が停止・制限された場合の研究・生産活動の低下
水質悪化 水浄化コストの増加
洪水・高潮・豪雨 河川氾濫による設備等の浸水
水の効率化、リサイクル等に関する完全義務化 再生水利用の完全義務化による設備投資等のコスト増加
排水の水質/排水量の規制強化
  • 下水道代上昇によるコスト増加
  • 排水の水質規制強化による設備投資等のコスト増加
水供給の季節変動・経年変動 変動による安定操業への影響
水価格の高騰 水価格上昇による操業コストの増加
地域社会 地下水の汲み上げによる地盤沈下等への対応

取水量の削減・排水の管理

取水量

取水量

排水量

排水量

生産事業所では、モップやマットの洗浄工程で多量の水を使用します。ダスキンの生産事業所では、加工時における標準使用量を基準値として、取水量を管理し削減に努めています。

また、使用後の汚れた水は社内の廃水処理ライセンス取得者による管理のもと、工場内で水処理を行い、法令基準よりも厳しい独自の排出基準に適合させて放流しています。

なお、取水量については第三者保証を受けています。
独立第三者の保証報告書 [PDF: 522KB]

洗剤使用量の削減

洗剤使用量

洗剤使用量

生産事業所で使用する洗剤は、お客様にキレイなモップやマットをお届けするために欠かせませんが、水への影響を考えると、少ない量での効率的な使用が求められます。
ダスキンでは、洗浄水を軟水化処理することで洗剤を溶けやすくするなど、洗剤の使用量の削減に取り組んでいます。
2018年度の洗剤使用量は1,712トンで、基準年度に比べて約3%使用量を削減しました。

ダスキンのマットが白山の生物多様性保全に貢献

富山、石川、福井、岐阜の4県にまたがる白山国立公園は高山植物の宝庫として知られ、固有の生態系が保たれています。
しかし近年、登山者の靴底に付着したオオバコなどの外来植物の種子持ち込みによって在来種である高山植物の生育地が奪われるなど、貴重な生態系への悪影響が問題となっています。
そこで、外来植物の種子持ち込みを防止するため、土砂の捕集性と耐久性に優れたダスキンのマットが活用されています。登山シーズンの始まりとともに、マットを登山道などに設置し、登山靴に付着した外来植物の種子を捕集しています。
現在では白山国立公園の登山口や登山道など13カ所に計44枚のマットを提供し、生態系の保護に協力しています。

白山でのダスキンマットを使用した外来植物の侵入防止イメージ図

白山でのダスキンマットを使用した外来植物の侵入防止イメージ図

写真提供:環白山保護利用管理協会

環白山保護利用管理協会
外来植物対策担当 稲葉 弘之様のコメント
白山国立公園では外来植物の種子の侵入・拡散を防止するため、ダスキンさんからのご協力を得て、登山口や登山道の各所にマットを設置しています。2007年からすでに10年以上の長きに渡り、継続的かつ積極的にご支援下さりとても感謝しています。人間が自然を楽しむ以上はこの外来植物の問題とは切っても切り離せない状況であり、白山の豊かな生物多様性を保全していくために非常に重要な取組であると考えています。ダスキンマットは土砂や種子をマットがしっかり保持して、雨や風でも離さない、その高い性能を評価しています。種子の侵入は目に見えるものではありませんが、ほとんどの登山者が登山の際にダスキンマットを踏むことにより、多くの種子の侵入を防いでおります。今では白山国立公園の登山口にダスキンマットが設置されていることが、当たり前の風景になっています。