想いをつなごう。その人の、その先へ。ダスキン60周年記念

社長メッセージ

永くお客様に社会に
必要とされ続ける企業を
目指して

代表取締役 社長執行役員 大久保 裕行

株主の皆様には、日頃より格別なご高配を賜わり、厚くお礼申し上げます。

昨秋のサッカーW杯、今春のワールド・ベースボール・クラシックと続いた日本代表の活躍に胸躍らせた方も多かったのではないでしょうか。また5月には新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類感染症へと移行したことで、街も華やぎや活気を取り戻しつつあります。長く続いたコロナ禍から抜け出し、アフターコロナの時代へと歩を進めた今、経営環境は新たな局面を迎えております。
当社におきましては、株主の皆様のお蔭をもちまして去る6月23日に、第61回定時株主総会を終了することができました。今後も皆様の期待に応えるべく、経営陣一同、新たな気持ちで経営執行に邁進する所存です。
さて、当社は、2023年11月16日に創業60周年を迎えます。これまで当社を支えてくださった株主の皆様をはじめ、ビジネスパートナーであるフランチャイズ加盟店他、ステークホルダーの皆様に改めて深く感謝申し上げます。
当社は創業以来、「社会価値向上」と「経済価値向上」双方の同時実現、「道と経済の合一」を目指した企業経営を実践してまいりました。今後も皆様から必要とされ続ける企業となれるよう、役職員一同が一丸となって取り組んでまいります。

■2023年3月期下半期

2023年3月期下半期は、新型コロナウイルス感染症の行動制限が徐々に緩和されつつある一方、エネルギー価格や原材料価格の高騰等の経営環境変化の中で、売上の拡大と中期的な課題解決に向けた施策の実行に注力した期となりました。業績詳細については別ページに掲載しておりますが、ミスタードーナツが好調を維持したフードグループの増収等により、連結売上高は前期を上回ったものの、「中期経営方針2022」において、将来的な労働力不足を踏まえて最重要戦略的投資と位置付けている、モップ・マットへのRFID(電子タグ)の取り付けを開始したこと等により、計画に沿ったものではありますが、各段階で減益となっております。

■中期経営方針2022の実現に向けて

「中期経営方針2022」を確実に実行するためには、自ら課題を発見し、自ら解決していく人材の育成が不可欠であると考え、期初に新たに「業務改革推進部」を設置しました。同部中心として役職員の意識改革を早め、2024年3月期も「中期経営方針2022」実現に向けて着実に計画を進めてまいります。
前期に開始したRFID(電子タグ)の取り付けは、2024年3月期中に流通総数約3,100万枚への取り付け完了を目標とし、並行して工場のスマートファクトリー化への取り組みも進めて、できる限り早期の効果発現を目指します。また2024年3月期は、訪販グループにおけるお客様数増加に注力する計画です。衛生管理のトータル提案を強化すると共に、2023年3月期に直営店・関係会社でテスト展開した営業専任組織によるお知らせ活動をいよいよ加盟店に推進してまいります。フードグループにおいては、国内ではお客様のニーズを捉えた商品戦略に力を入れ、海外においては東南アジアを中心に展開を強化していきます。
また、社会課題の解決に貢献し社会的価値創造を実現できるM&Aやベンチャー投資も検討してまいります。

社会に目を転じますと、脱炭素社会・循環型社会・自然共生社会の実現への動きは急激に加速しております。当社にも、それら実現に向けた課題解決の取り組みが求められており、既に策定・公表済みの「ダスキン環境目標2030」を推進する必要があります。化石資源由来プラスチックの削減、フードグループにおける食品ロス量の削減、再生可能エネルギーの利用率の向上等、設定した目標達成を目指して着実に取り組みを進めてまいります。
「中期経営方針2022」は、「ONE DUSKIN」を旗印とした長期戦略の総仕上げにあたります。当社グループのすべての事業がひとつになって、ホスピタリティ溢れる対応ができる企業になること、すなわち、株主の皆様のご期待にお応えできる企業になることと考えます。

株主の皆様、引き続き変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

2023年6月
株式会社ダスキン
代表取締役 社長執行役員
大久保 裕行