想いをつなごう。その人の、その先へ。ダスキン60周年記念

ダスキンの衛生研究の変遷

ダスキンの衛生研究の変遷

1.長年の実践で開花した研究

半世紀にわたる衛生への取り組み ~「ダスキン中央研究所」の開所が拓いた、
「人の健康を中心に据えた考え」

これは1970年、現在のダスキン開発研究所の前身である「中央研究所」の開所の際に掲げられた「宣言文」の一部です。このとき、日本はまさに経済成長まっただ中、経済活動優先の裏では、さまざまな公害が社会問題としてクローズアップされていた時代でした。いち早く「人間性回復」へと舵を切ったダスキンの研究開発は、人へのやさしさを追求する歴史への第一歩を踏み出したのです。

公害・公衆衛生問題への取り組みを通して

モップやマットなど、ホコリを取るための商品をレンタルすることで、掃除にかかる負荷を低減すること。そして、商品を繰り返す使うというシステムによって環境への負荷を抑えること。それがダスキンが創業以来追求してきた2つのミッションであり、その実現を通じて、社会問題の一端を解決していく役割を担ってきました。

より快適な環境のために広がる研究テーマ

1985年、「中央研究所」は「開発研究所」へと改組され、衛生環境の確立を目指して、多彩な研究が展開されています。
「衛生環境をつくるためにかかる負担(負荷)を減らす」というダスキンの企業使命の実現をめざすため、レンタル・販売商品の機能を高め、汚れを効果的に取る手法や技術の開発は、何より大きな研究テーマです。また、ホコリや微生物が人にもたらす影響について研究し、定められた安全基準に基づいて、人体や生態系への悪影響を極力抑えるための手法・技術の開発も進めています。 もちろん、生産・流通などの面から環境への負荷抑制も重要なテーマ。SDGsの流れの中で、ダスキンに要求され、期待されることを実現するには、環境や資源の保全へのアプローチは不可欠です。
アレルギーや感染症、さらには環境破壊などの問題がクローズアップされる中、ダスキン開発研究所の研究テーマも今後ますます大きく広がっていきます。

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2.サービス・商品に活きる技術

①トイレへの着目が、衛生領域拡大の起爆剤 ~「手を拭く」という行為から、
トータルな衛生領域への広がり

高度成長期のまっただ中、暮らしに余裕が生まれ、心地よさや快適さなど「満足感」を求める風潮が強まり始めた1970年代初頭、トイレに革新的な商品が登場しました。それがキャビネットタオル(ロールタオル)です。今でこそエアータオルやペーパータオルなど、手拭き用アイテムはさまざまありますが、今からおよそ半世紀前に登場したこのタオルはつねに新しい部分が出てきて、他の人と同じ部分で手を拭かずに済むというしくみが評判を呼び、瞬く間に全国の化粧室に広まりました。

「見た目の美しさ」から「化粧室全体の衛生」へ

人々の衛生意識が高まり始めた時代に登場した画期的なタオルの登場に合わせるように、それまでは日陰の存在だったトイレは、単なる「見た目の美しさ」から「快適に使用できる」場所へ、そして「安全で安心して使用できる」スペースへと変化していきました。キャビネットタオルがひとつのきっかけとなり、トイレ内に備えられる商品や機器にもさまざまな種類が増えてきたのです。

■トイレの衛生をテーマとした商品の領域拡大

②幅広い衛生の領域を見つめ続けてきたダスキン ~市場の要望に応える、確かな技術に裏付けられた商品開発

衛生に対する関心や研究対象の広がりは、トイレだけではなく、日常生活におけるあらゆる場面でも同様です。例えばホウキとハタキ、チリトリを使った掃除のように、「チリやホコリを集めて捨てる」という昔ながらの掃除方法を改善することをスタートとして、
●より効率的にホコリを取り、逃さないための技術
●ホコリを持ち込まない、ホコリをつくり出さないための方法
●とらえたホコリを確実に処理するための技術
など、清掃をより多角的にとらえた、さまざまな手法が生み出されてきました。
そして、その研究領域は、ホコリそのものの性質やホコリが私たちの健康や生活に与える影響、環境に与える負荷などに広がり、さらに人の行動といった面にも及んできています。
衛生的な生活、健康が維持される環境が求められる中、私たちの研究対象はますます拡大する一方です。

■多岐にわたる研究領域
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