想いをつなごう。その人の、その先へ。ダスキン60周年記念

健究畑のプロフェッショナル

商品により近い立場だからできる研究を

モップ開発の仕様設計を通してお客様の声をカタチに

新商品を開発するプロセスとしては、商品開発部がマーケティングを行い抽出したニーズに対して、モノづくりの分野を担う私たち開発研究所が協力してコンセプトや商品イメージを決定していきます。例えば業務用フロアモップの場合、ダスキンには今まで中~大サイズのオーソドックスな小判形状のモップしかありませんでした。そこで、小型でスタイルクリーナーとセットで提案できる業務用モップは作れないか?という商品開発部のオーダーを受けて、新たなモップを開発するわけです。
スタイルクリーナーと親和性が高いのはどんなモップ形状か。業務用モップは使用環境が過酷なので、レンタルに耐えられる素材はどんなものがいいのかなどを考えて、レンタル耐久性や汚れとり性能の試験を実施。ある程度、商品の形や素材が決まった段階で、研究室で行った試験を、さらに工場で実際に使われる洗濯機にスケールアップして行います。
そこでOKが出ると今度は商品テスト。お客様に実際に使っていただいて、「ハンドルがセットしにくい」とか「使用中にモップがずれる」など、フィードバックされたお客様の声を元に、ハンドル挿入口がより分かりやすいデザインにしたり、商品の寸法を見直したり、より良い商品へと改良していきます。そして販売テストを経て商品化され、ようやく世の中に送り出されます。

新しいものを生み出すために、もっと知識を吸収したい

研究部門とはいえ、私の仕事の範囲はかなり広くて、商品開発部や生産本部などの他部署、取引先のメーカー様とコミュニケーションを取ることも多いです。でも、たくさん人たちの力を借りて、ひとつの商品をより良くしていく仕事は、みんなでモノづくりをしている感じでとても楽しくて…。また、開発業務に携わるごとにいろんなジャンルの知識が深まるのも、私にとっては何かひとつだけのことに取り組む仕事や会社よりも面白いですね。

これからは、開発研究のベースを担ってくれている基礎研究室や応用研究室の成果を、商品により近い立場にいる私たちが、もっと目に見える形で世に出せるような研究をしたいですね。例えば、基礎研や応用研のデータを活用して、今までにない革新的な新しいおそうじ道具が作れるといいなと思います。
それに、機会があれば他の企業様とコラボレーションして、モップ以外の商品も作ってみたいですね。モップやマットと親和性の高い、まったく新しい商品を作ることができると、室内環境を快適に保つ方法はもっと広がっていくんじゃないかなと思います。