キャリア紹介

新人研修を終えて、最初に配属されたのが、ダスキン上町支店です。辞令を受け取った時に、害虫獣駆除・総合衛生管理「ターミニックス」担当と書かれていた時には驚きましたが、すぐに「特殊な仕事だけど、逆にニーズがあり、おもしろそうだ」と気持ちを切り替え、前向きに多くの現場業務に取り組みました。入社から半年が経った頃、先輩の異動により、私がいきなり事業責任者に。1年目にして2度目の衝撃的なことでしたが、支店長から「1年目で事業責任者を任せられる貴重なチャンスだから、自由にチャレンジしてみなさい。もしもの時はフォローするから」との言葉に励まされ、前向きな気持ちで責任ある業務に取り組みました。振り返ってみると、入社1年目で売上のことや事業戦略を考え、さらに内部はもちろん、加盟店など、多くの方々と一緒になって運営するという、貴重な経験でした。

入社4年目に、営業部長として赴任したダスキン今宮支店は、近畿エリアの直営店の中で家庭用の売り上げがトップの成績を誇る店舗。スタッフも約80名と通常の支店の4倍近い大所帯でした。そんな中で、私自身は家庭用分野の営業は初めて、スタッフも私以外は女性しかいないという状況からのスタート。まず私が取り組んだのは、スタッフ一人ひとりとのコミュニケーションを取ることです。とにかく1日30秒でも声をかけることから始めて、その人が日々どんな仕事をしているのか、どんな想いを持って働いているのかを把握。半年間は、現状を知り、誰もが対等に意見を交わし、アイデアを出し合える環境づくりに努めました。そうして、スタッフとの信頼関係ができた頃には、アルバイトスタッフまでもが自発的に動くスタッフに変化し、新規顧客獲得成果が大幅に向上しました。この時、一人ひとりが自発的に“動く組織”を作り上げた経験は、その後の私のマネジメントの軸となりました。

入社7年目には、ダスキンホームサービス島之内店の店長という大役を任されました。初の店長職として、私が最初に意識したのは、自ら考え、行動する力を持った人材の育成です。これは、私自身も入社した頃から大事にしていたもので、受け身ではなく、能動的に動く人が増えれば、前の支店でも実現できた“動く組織”ができると考えたからです。常に「考えずにやったことは作業になる、考えて動けば仕事になる」との想いを持って、部下の育成に努める一方で、私自身は、加盟店のオーナーさんとの連携強化のための会議などを増やし、直営店の営業ノウハウを惜しみなく伝えました。同時にお店の利益向上やコスト意識など、経営者目線を持って店舗全体を見るようにし、生産性向上に向けた施策も実行。やがてお店の業績も向上し、私自身にとっては一番嬉しい、多くの部下が育っていく瞬間に立ち会えました。店長職では、数字を見る力だけでなく、人を育てる力、組織マネジメントを学びました。