用途によって異なる吸着剤。
フロアマット=ホコリ取り。そんなイメージをお持ちの方も多いはず。もちろんそれは大切な機能ですが、ほかにも異なる役割が与えられています。ホコリや水分を大量に取るためのマットをはじめ、表面にイラストやロゴをプリントしたり、編み込むなどして看板代わりに使われるマット、さらには菌の増殖などを抑えるための特殊なマットなどなど。そして、マットに使われる吸着剤も、その用途によって種類が異なることをご存じですか?
フロアマット=ホコリ取り。そんなイメージをお持ちの方も多いはず。もちろんそれは大切な機能ですが、ほかにも異なる役割が与えられています。ホコリや水分を大量に取るためのマットをはじめ、表面にイラストやロゴをプリントしたり、編み込むなどして看板代わりに使われるマット、さらには菌の増殖などを抑えるための特殊なマットなどなど。そして、マットに使われる吸着剤も、その用途によって種類が異なることをご存じですか?
吸塵性・吸水性を追求するマットに使用される、ホコリ取り性能に優れた吸着剤です。濡れた手には砂などがくっつきやすいという「ヌレ現象」を利用。蒸発しない不乾性の薬剤で繊維に湿り気を与え、その湿り気でホコリを吸着します。油というと引火の心配をされるかもしれませんが、マットとして(公財)日本防炎協会の厳格な試験をクリアしており、安心して使える仕様となっています。
比較的ホコリの量が少ない場所で使用されることが多いマットや油系吸着剤を加工したマットを使用できない場所に使用されるのがこの吸着剤です。薬剤はセロハンテープに用いられるタイプの粘着剤で、工場で加工される時は液状ですが、水分が蒸発した後はパイルに定着し、その後は雨などに濡れても溶け出さないように工夫しています。
厨房や医療機関など、つねに衛生状態を保つことが必要な場所には、靴裏についた土砂やホコリの持ち込みを防ぐとともに、付着した菌を増殖させない抗菌作用を発揮するマットが必要です。抗菌吸着剤は、油系の吸着剤に抗菌剤や界面活性剤を添加しています。抗菌吸着剤を浸み込ませたペーパーディスクによるハロー試験(微生物を均一分散した寒天培地のうえに試料を置き、試料の周囲に微生物の存在しない透明帯を形成させる試験)でも絶大な効果が証明されています。