サスクリエイティブ
な生産事業所
みんなで効率アップに取り組む
「TPM活動※」
- 4 質の高い教育をみんなに
- 9 産業と技術革新の基盤を作ろう
- 12 つくる責任、つかう責任
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ダスキンは創業以来、人と環境と社会のつながりに心を配りながら、「社会からの期待に喜びをもって応えること」を目指し、サステナブル活動を継続しています。その中で、お客様の目には直接ふれることの少ないマットやモップを洗っている生産事業所(工場)で行われているサスクリエイティブ※な活動を4回連載で紹介します。今回は3回目です。
※「サスクリエイティブ」とはサステナブルの取り組みを常に創造し続けているという意味のダスキン社内の造語です。
Chapter 03みんなで効率アップに取り組む
「TPM活動※」
TPM推進担当者勉強会
生産事業所では1993年よりTPM活動※に取り組んでおり、その活動の一つとして「TPM推進担当者勉強会」を毎年開催しています。参加メンバーは全国の生産事業所のTPM推進活動を行う中心的人物で、勉強会で学んだことを現場に展開し役立てています。
※TPM活動とは・・・設備や機器を適切に維持・改善し続けることで、効率よく作業ができ「ロス」を未然に防ぐ活動
今年の勉強会のテーマは「人の情報処理システムからみた
ヒューマンエラー発生メカニズムとエラー要因の抽出」
日頃から事業所内の作業で発生する不具合の要因として
・記憶エラー 忘却、記憶間違い、失念 など
・認知エラー 見逃し・聞き逃し、見間違い・聞き間違い など
・判断エラー 現状や成り行きの予測など状況に関する理解の間違い など
・行動エラー 方法、やり方など行動内容に関する間違い など
が、挙げられます。これらヒューマンエラーの発生原因をつきとめ、排除・緩和することにより、不具合を再発防止ではなく、未然に防げるようアプローチ方法を変えていくことを学びました。
例えば、家の鍵を掛けずに外出してしまった場合、その要因として、鍵をかけたと思い込んだ、施錠の確認不足、時間に余裕がなかったことがあげられるかもしれません。

それぞれにエラータイプがあり、時間に余裕がなかった場合は、5分だけでも早起きに努めるなどエラーの視点から未然に防ぐ方法を考えることができます。
TPM活動は一つの小さな部署単位で活動していくものです。各人のヒューマンエラーの特徴を理解・把握することにより、ミスを未然に防ぐための行動・改善につなげることができます。またそれが集団に広がった時に、さまざまなミスの種類を多角的に捉え、更なる職場環境の向上につなげることになります。
Comment(株)日本能率協会
コンサルティング
講師コメント

各人が自身のヒューマンエラーの発生傾向を理解することで、対策や工夫ができます。自分のミスがなぜ起こったのかを振り返り、一人ひとりが対策することで会社にとって大きな力になります。
30回目を迎えるTPMリーグ全国大会
生産事業所では大小さまざまな提案をコンテスト方式で競い合う「TPMリーグ」を開催しており、今年で30回目を迎えます。2024年7月よりRFIDタグをつかった新しい仕組みが導入されたこともあり、選考内容の半数以上がRFIDタグに関する改善提案でした(TPMリーグやRFIDタグについては、「サスクリエイティブな生産本部」の第1回目と第2回目をご確認ください)。
例えば、出荷検品・検数時にRFIDタグを読み込むため、ゲートリーダー※へワゴンを搬入・搬出します。その際に起こるワゴンの滞留や衝突への対策など、現場の工夫と努力が感じられる提案がされていました。TPM活動により日々考え、自分たちで効率や安全に対するための対応策を見つけるということが根付いています。
※ゲートリーダーとは・・・RFIDタグがついたマットやモップをのせたワゴンを一括で読み込むためのゲート型の機器

ゲートリーダー(改善前)
RFIDタグ読み込み時、ゲートリーダーの入口と出口の2箇所を電波遮断のためカーテンを閉めて作業を実施。使用後に入口のカーテンを開け忘れ、使用中と思い込んで検査物が滞留する事態が発生。

ゲートリーダー(改善後)
入口に在室表示灯を取り付け、ゲートリーダーが使用中なのかをわかるようにした。他にも出口付近にブザーを取り付け、ゲートリーダーから出る際の衝突防止対策も行った。
まとめ
TPM活動は30年にわたり進化し続けています。今年の勉強会もその一環として、ヒューマンエラーのメカニズム解明や新しい技術の導入など、多岐にわたるテーマが取り上げられています。ゲートリーダーのカーテン開け忘れも、ヒューマンエラーですが、仕組みによって解決しようとしています。これからも現場の知恵と努力が、企業のSDGs活動を支えていくことでしょう。
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