サスクリエイティブ
な生産事業所
現場の声を活かす!
「TPMリーグ」
- 5 ジェンダー平等を実現しよう
- 8 働きがいも経済成長も
- 9 産業と技術革新の基盤を作ろう
- 17 パートナーシップで目標を達成しよう
- #教育
- #人づくり
- #人材育成
- #生産事業所
ダスキンは創業以来、人と環境と社会のつながりに心を配りながら、「社会からの期待に喜びをもって応えること」を目指し、サステナブル活動を継続しています。その中で、お客様の目には直接ふれることの少ないマットやモップを洗っている生産事業所(工場)で行われているサスクリエイティブ※な活動を4回連載で紹介します。
※ サステナブルの取り組みを常に創造し続けているという意味のダスキン社内の造語です
Chapter 01現場の声を活かす!
「TPMリーグ」
TPM(トータル・プロダクティブ・メンテナンス)とは
「製造工場および設備におけるロスをゼロにすることを目的とし、主に自動化ラインを中心とした製造業における設備管理と生産性維持のためのマネジメントシステム」ですと、タイトルの『TPM』についての説明を書いてみたものの、わかったような、わからないような・・・。
ここで、ある木こりのお話しをさせてもらいます。
「1日に20本の木を切るのに、Aさんは朝7時から夜の8時までかかりました。のこぎりの歯が欠けたり、丸まっても時間がないからと、のこぎりを引き続け一生懸命作業をした結果でした。Bさんは、まず、のこぎりの歯を1時間研いでから、同じように木を20本切りましたが、夕方の4時に作業は終わりました。」
設備や機器を適切に維持・改善し続けることで、効率よく作業ができ「ロス」を未然に防ぐことができる。これが『TPM』の本質です。
ダスキンの取り組み
ダスキンでは、1993年よりTPM活動に取り組んでいます。全員参加で「人」と「設備」の体質改善を行い、ロスのない職場の確立で経営基盤を強化することを基本方針としています。
パートでお仕事をしている方から工場長・オーナーまで、立場や性別関係なく、全員で取り組みます。問題が発生するとすぐにチームでミーティングを行い、改善案がまとまったら掲示板へ「ワンポイントレッスン」として貼り出します。
こうした大小さまざまな提案を、コンテスト方式で競い合う「TPMリーグ」を1994年6月からスタート。全国大会を勝ち抜いた優秀提案は水平展開され、全国の工場で採用してきました。
現場スタッフの考えた提案が、これだ!
商品を出荷する前に行う、マットやモップなどを集める作業(ピッキング)では、出荷指示書(紙)と赤鉛筆を使って、ピッキングした商品をチェックしていました。これでは、両手がふさがり業務効率が非常に悪く、さらには商品を間違えてピッキングするリスクもありました。
これらを改善するため、アプリを開発し、腕につけたスマートフォンに出荷指示書の画面を映せるようにしたのです。指先の『ワイヤレスリングスキャナー』で商品のバーコードを読み取ることにより商品照合が可能となり、作業効率と精度が格段に向上し、ピッキング時間を1日あたり約10%の削減とピッキングミスも約6%の削減を可能とした。これらの提案を行ったのは、アプリ開発メーカーでも、システム開発に所属する人でもなく、現場で働く方でした。
30回目を迎えるTPMリーグ全国大会
TPMリーグが発足し、今年で30回目を迎えます。現場が開発したアプリを全国へ水平展開していく。このような取り組みは創業当初からあり、工場内の機器にはほぼ現場の声が活かされ改良され続けています。
自分の職場をより良くしたい気持ちは誰にでもあります。「小さな工夫、大きな理想」をテーマとし、現場で働く方の気持ちを一つに、生産性向上と正しい設備管理に向けて、これからも現場の声を活かしながら、より良い商品をお届けできるようにしていきます。
※ダスキン工場見学について
※公益社団法人日本プラントメンテナス協会「TPMとは」