60年の歴史のとっておきエピソードを公開! あれこれのぞき見!

独特なネーミング!その心は...
第2回
『イカスレント』

ダスキン イカスレント

ダスキンでは会議名や行事、呼び方など、他とはちょっと違う独特なネーミングのものが多くあります。
ちょっと笑えるものや、時代を感じるセンスのものなど…
ダスキンならではの思いを込めたネーミングについて、少しのぞいてみてください。

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第1回『働きさん』
「イカスレント」ネーミングの背景には
創業者の想いが隠れていた!

シリーズ2回目となる今回、ご紹介するのは「イカスレント」。これは創業者・鈴木清一が1973年に考案した新しい事業の名前です。今でこそネットオークションやフリーマーケットアプリが普及し、モノを捨てずに活用することが一般的になってきましたが、鈴木清一は約50年も前にこの仕組みを事業化できないかと考えていました。名前の由来は「モノを生かし、人を生かし、物も心も豊かになる楽しい事業」。モノを「持つ」ことから「使う」ことを重視したライフスタイルを提案しようと考えました。当時の広告を見るとイカしたおじさまが「あなたは イカス (・・・)商品を眠らせていませんか?」と呼びかけています。「モノを生かす」だけでなく、新しい取り組みがイカした活動であることをダジャレも交えて伝えているようにも感じますね。

モノを「生かしきる」ことが喜びにつながる

鈴木清一がこの取り組みに関心を持ったのは、1940年代に実施したバザーがきっかけでした。ダスキン創業前に立ち上げていた会社の工場の敷地を利用し、地域の人々に不用品を持ち寄っていただいたところ、モノ不足の時代だったこともあり大いに喜んでいただくことができたのです。不要になったモノを眠らせておくのではなく「生かしきる」ことで多くの人が喜びを分かち合うことができる。この喜びを広げたいとの想いが、その後の事業を立ち上げる検証につながります。

事業化のアイデアはアメリカから
シンガポール1号店のオープニングセレモニーの様子

アメリカの「ユナイテッド レントオール」を
視察する鈴木清一

1968年、アメリカに生活用品を「売る」のではなく、「貸す」サービスを提供する「ユナイテッド レントオール」という お店の存在を知り、翌年の訪米の際には真っ先にハワイの店舗を視察。さらにロサンゼルスにある本社にも訪れ、事業のヒントを学びました。その後、事業化の検証を続けたものの、不用品のバザーを開催するにとどまり、「イカスレント」の店舗展開は実現せず。時代を先取りしすぎたのか、「持つ」ことから「使う」ことを重視した新規事業の構想は鈴木清一の中で温めることとなりました。

もっと知りたい!裏話
1号店オープンちらし

1号店オープンちらし

商品カテゴリーを表すピクトグラム

商品カテゴリーを
表すピクトグラム

初めてアメリカの事業を知った年から10年後の1978年、「イカスレント」の構想を生かした「ユナイテッド レントオール(現レントオール)」1号店を業務提携によりオープン。「生活用品なんでも貸します」のコンセプトのもと、家電やレジャー、DIY関連用品をレンタルする日本初の事業としてスタート。当時から商品カテゴリー分けにピクトグラムを採用するなど、ここでも時代の先取りを感じます。そのカテゴリーのひとつに「病室用品」があり、ベッドや松葉杖などもレンタルしていました。これらは現在のヘルスレント事業につながっています。実は鈴木清一はこの事業検証のために自ら古物商の免許を取得!どんなことでもまず行動する姿勢が新たな事業を生み出す秘訣なのかもしれませんね。