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研究・発表

掃除教育研究会レポート(2014年)

日時
平成27年1月6日(火)13:00~17:00
場所
ダスキン誠心館
■出席者:
  • [教員]小学校6名 中学校5名 特別支援学校3名
  • [株式会社ダスキン]3名
  • [株式会社キャリアリンク]3名
■進行概要
時間 内容
13:00~13:201. はじめに
13:20~14:002. 自己紹介および校種による掃除状況の共有
14:00~16:003.【ワークショップ】発達段階に合わせた習得目標の修正
  • ①既存の習得目標の内容確認
  • ②ワークショップ
  • ③成果共有
16:00~17:004. 誠心館見学 5. まとめ

ワークショップ

▼本研究会のゴールの確認

今の子どもたち、学校の実情に合わせ、あらためて「学校掃除で伸ばしたい力」について考える。

▼ワークについて

ワークはSTEP1とSTEP2に分けて実施。

≪ワーク進行方法≫
STEP1
  • 1. 「学校掃除で伸ばしたい力」を抽出する
  • 2. 伸ばしたい力をKJ法にて分類する
  • 3. 共有する
STEP2
  • 4. STEP1で検討した結果をもとに、児童・生徒の発達段階に合わせて、さらに具体的な到達目標や、掃除時間の活動を検討する
  • 5. 共有する
イメージ
STEP1内容共有

2003年度、2004年度の「学校の掃除教育研究会」にて作成した「学校掃除を通して伸ばしたい習得目標」の内容確認後、校種別グループに分かれ、KJ法を活用して「学校掃除で伸ばしたい力」についての抽出・分類を行う。既存の習得目標にとらわれず、今の実情に合わせて分類を行っていただけるよう、分類方法はあえてグループに一任。
小学校、中学校は他者と自己との関わりに関する項目、特別支援学校では発達段階に応じた力の整理など、校種による特色が現れた。

■小学校での主な分類
  • ・「自分に返ってくる力」
  • ・「他者と関係する力」
  • ・「自分と他者の双方に関わる力」
■中学校での主な分類
  • ・「自己理解・自己肯定」
  • ・「人間関係形成能力」
  • ・「生活実践力」
  • ・「就労開発」

⇒これらの力が集まり、生徒の「キャリア」として統合される

■特別支援学校での主な分類

生徒によって発達段階が異なるため、すべての力の習得を目標とするのではなく、
持続的に段階維持ができるように以下の項目にて検討

  • ・「体の使い方」
  • ・「持続力・集中力」
  • ・「行動力」
  • ・「考える力」
  • ・「責任感・達成感」など
STEP2内容共有

STEP2では、STEP1で分類した「伸ばしたい力」を、掃除時間で児童・生徒に育成できるよう、校種別グループでさらに内容を深めるワークを実施。

■小学校

・児童の発達段階に応じて「伸ばしたい力」の再整理

■中学校

・「伸ばしたい力」が習得できているかを、教員や生徒自身が確認できる具体的項目や授業テーマ案の検討

■特別支援学校

・「伸ばしたい力」が習得できているかを教員が確認できる具体的項目の検討

小学校では既存の習得目標の項目内容や表形式の見せ方も含め、今回のワークで作成した新たな分類では当てはまらないため、発達段階に合わせて再整理を行うとともに、レイアウトも検討された。

中学校では、「生活実践力」「就労開発」については「~~することができる」などの能力を問うことで確認ができること、「自己理解・自己肯定」「人間関係形成能力」については「なぜそれが必要なのか、自分はどう考えるのか」という本質的な問いが必要となること、などが検討された。

特別支援学校では、掃除を通して習得できる技術を細かく分類し、この技術の習得ができたら、「体の使い方」と関連している、ここまでできたら「行動力」と関連している、など、表で整理する方法が検討された。

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第2回 研究会レポート